災害を知ろう! Part.4 「津波の特性」
津波の特性について
津波の本当の怖さを知るためには、津波の特性について正しく理解しなければいけません。ここでは普段あまり知られていない津波の特性について解説していきたいと思います。
※写真はイメージです。
1. 海中での速さはジェット機並み
皆さんは津波のスピードをご存じでしょうか?
少し専門的ですが津波の速度を計算する方程式は、V=√gh(V=津波の速度・g=重力加速度・h=水深)という式になります。もし震源地の真上の水深が5,000mだと仮定すると、地震直後の津波の速さは時速約800km/hとジェット機並みのスピードになります。驚くべき速さですよね!?
ただ津波の速度は水深に正比例しますので、水深が浅くなるにつれ速度は遅くなっていきます。逆に津波の高さは、水深が浅くなるにつれ後ろの津波が前の津波に追いついていきますので、だんだん高くなっていきます。
※気象庁ホームページより引用
2. 何度でも押し寄せる
津波の恐ろしさは1度の地震で何度でも押し寄せることにあります。例えば震源地付近で起こった津波が1つであったとしても沿岸部に襲来するまでに、海底地形や陸地形の変化によって入射・反射・湾内振動などの変化が起き、別の津波を発生させることが多くあります。
この場合、第一波が去ったからといって決して安全ではなく、第二波・第三波の襲来に備えなくてはいけません。そして津波の高さは第一波より第二波以降のほうが高くなる傾向にあります。
※写真はイメージです。
3. 湾内では急に高くなる
津波は沿岸部の浅瀬にくると急激に高くなる傾向がありますので、厳重な注意が必要です。特に海向かってV字型に開いている湾では、波が中心に向かって集中していき、さらに波高が高くなります。湾は漁港などの施設やそこで働く人たちの集落があることが多く、大きな被害が出る可能性があります。
※写真はイメージです。
4. 川や運河を遡上する
海岸に河口があると津波は川を遡上していきます。時には内陸奥深くまで到達する場合があります。
1960年に起こった南米チリ沖地震では宮城県志津川町に到達した津波が、約1kmも川を遡上し沿岸地区に浸水などの被害が出ました。また2003年の十勝沖地震では約10km、2011年の東日本大震災では約40kmも津波が川を遡上しました。
津波は海岸部だけではなく、河川沿岸部にも浸水や洪水の被害をもたらすことがありますので、海から離れているからといって安心せずに、いざという時に備えて行動してください。
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今日のまめ知識④(災害編)~遠地津波について~
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