災害を知ろう! Part.11 「大地震に対する防災」
大規模地震防災・減災対策大綱 の策定
2014年3月に国の中央防災会議は、全国で統一的な地震対策を進めるために、これまであった5つの地震対策大綱を廃止一本化して「大規模地震防災・減災対策大綱」を新たに策定しました。
また特に南海トラフ地震と首都直下地震については、対策を強化する市町村を指定し、それぞれ基本計画を策定したほか、首都直下地震に備えた行政中枢機能の維持を目的とした緊急対策実施計画を取り決めました。
1. 大綱の内容は?
大規模地震防災・減災対策大綱の内容は
①事前防災 … 耐震化の促進、災害リスクに対応した土地利用計画、避難対策、火災対策、ライフラインの確保など。
②災害応急対策 … 救助救急、医療活動、消火活動、緊急輸送、物資調達、避難対策、帰宅困難対策など。
③被災地における混乱の防止 … 基幹交通の確保、民間企業の事業継続、国地方公共団体の業務継続。
④地域的課題の改善 … 地下街の水没、高層ビルの避難困難、ゼロメートル地帯への津波、孤立した集落の避難対策など。
⑤二次災害や複合災害への対応
⑥本格復興や復旧の計画
⑦上記対策の効果的推進について
以上、7項目に分かれています。
2. 南海トラフ地震防災対策推進地域
中央防災会議は「南海トラフ地震防災対策推進地域」として、関東~九州・沖縄までの29都府県707市町村(うち沿岸部139市町村は「津波避難対策特別強化地域」も併せて指定)を指定し、「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」を作成しました。この基本計画では、今後10年間の減災目標として想定死者数約32万人の80%減、想定家屋全壊数約250万棟の50%減を目指しています。
※内閣府防災情報のページより引用(https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/pdf/nankaitrough_chizu.pdf/)
3. 首都直下地震緊急対策地域
また中央防災会議は「首都直下地震緊急対策地域」として、東京・神奈川を含む10都県310市町村(東京都千代田区、中央区、港区、新宿区の4区を「首都中央機能維持基盤整備等地区」に指定)を指定し、現行約87%の耐震化率を100%に高めることで、想定死者数と家屋全壊数の90%減を目指しています。
防災に関する情報は下記を参照ください!
●内閣府 防災情報のページ(みんなで減災)
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/matsushiro/mat50/index.html/