災害を知ろう! Part.10「群発地震について」
長期間・多発的におこる「群発地震」
大きな地震のように前震・本震・余震の区別がなく、ごく限られた範囲の震源地で、長い期間に何度も繰り返し起こる地震のことを「群発地震」と呼びます。
1. 群発地震の原因
主な原因は火山活動やマグマの移動であると考えられていますが、正確な因果関係についてはいまだ分かっていない状況です。ごく稀な例としては、2020年から続いている能登半島北部の群発地震は、海洋プレートの地下深くから噴出する高圧水が岩盤の割れ目を押し広げたときに起こる振動が原因ではないかと言われています。その他、自然活動とは別に人間が天然ガスを採掘することで地層のバランスが崩れたことが原因で発生するのではないかとの説もあります。
2. 群発地震の規模
地震の規模は概ねM5.0程度(震度は5前後)の場合が多いですが、1965年から6年間続いた長野県松代群発地震はM6.4(最大震度5強)で震度1以上の有感地震が62,826回発生しました。また前述の石川県能登半島群発地震はM6.5(最大震度6強)を記録しました。
<長野県松代群発地震の震度分布図>
※気象庁(松代地震観測所・松代地震センター)ホームページより引用
3. 主な群発地震
これまでに日本で起こった群発地震は以下の通りです。
<過去の群発地震>
・1938年5月~ … 福島県東方沖地震
・1965年~1970年 … 長野県松代群発地震
※下記に気象庁特設サイトのリンクがあります。
・1978年6月~ … 静岡県伊東市沖群発地震
・1993年1月~ … 伊豆半島東方沖群発地震
・2000年~ … 伊豆諸島北部群発地震
・2020年~ … 石川県能登半島群発地震
特に長野県松代群発地震が有名ですので、特設サイトをご紹介させていただきます。
●気象庁(松代地震観測所・松代地震センター)ホームページ
<松代群発地震50年特設サイト>
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/matsushiro/mat50/index.html/