防災士が解説する「今日の防災豆知識 ⑯ 」 ~エルニーニョ現象~
エルニーニョ現象とは?
こんにちは! 防災士&災害備蓄管理士の Polkoです🐷
今日の防災豆知識は、「エルニーニョ現象」についてです。
異常気象のもうひとつの原因と考えられているエルニーニョ現象がどのようなものでしょうか?
1. 具体的現象
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけての海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く状態です。
逆に同海域で海面水温が平年より低い状態が続くことをラニーニャ現象と呼び、数年おきに発生しています。
この2つの現象は、日本をはじめ世界中で発生している異常気象の原因となっているのではないかと考えられています。
2. 日本列島への影響は?
エルニーニョ現象が発生すると、西太平洋熱帯域(フィリピン・インドネシアを中心とした周辺海域)の海面水温が低下し、同地域での積乱雲の発生が減少します。
このため日本付近では、夏は太平洋高気圧の北への張り出しが弱くなり、日照時間が少なくなり気温が低くなる傾向(冷夏)があります。
また西日本日本海側では降水量が多くなる傾向があります。冬は西高東低の気圧配置が弱まり、気温が高くなる傾向(暖冬)があります。
3. エルニーニョ現象発生時の気温の変化
気象庁では1949年以降に監視海域の海面水温の変化を統計化して、平均水温より0.5℃以上高い状態をエルニーニョ、0.5℃以上低い状態をラニーニャと呼ぶとともに、同ホームページにて海面水温の監視指数の情報を随時更新しています。
気象庁ホームページ「エルニーニョ現象・ラニーニャ現象に関するデータ」から引用
https://www.data.jma.go.jp/cpd/data/elnino/learning/faq/elnino_table.html/
4. どう対処すべきか?
冷夏暖冬は農作物の収穫量や水産物の漁獲量に直接的な影響を及ぼします。各産業ともに自然環境の変化に影響を受けにくい室内栽培や養殖事業を充実していくことが大切です。
今後予想される食糧難に備えるためにも、とても大切な分野ですので、国や地方自治体にもしっかり力を入れていってもらいたいですね!