防災士が解説する「今日の防災豆知識 ⑫」 ~地震の被害想定~
今後起こりうる地震の被害はどれくらいか?
こんにちは! 防災士&災害備蓄管理士の Polkoです🐷
皆さんは過去に起きた南海トラフ地震や関東大震災クラスの災害が今後発生した場合の被害はどれくらいだと思われますか?
今日の防災豆知識は今後起こりうる大地震の被害について解説したいと思います。
1. 南海トラフ地震(M9.0クラス)の場合
M9.0クラスの南海トラフ大地震が起きた場合に想定される被害は
1. 人的被害(死亡数)が最大32万人
2. 家屋被害(全壊数)が238万6千棟
3. 資産被害想定額が 169兆5千億円
以上のような甚大な被害が、政府の中央防災会議(防災対策推進検討会議)に設置された「南海トラフ大地震対策検討ワーキンググループ」により、2012年8月に報告されました。
これをもとに2014年3月に防災対策推進基本計画がまとめられ、以後10年間で死者数を80%・家屋全壊数を50%減らすことを目標に掲げました。同グループは2019年6月に中間報告を作成しましたが、その中では人的被害(死者数)が最大23万人・家屋被害(全壊数)が209万4千棟とされ、それぞれ28%減・12%減に留まりました。(資産被害想定額は時価が上昇したため、逆に171兆6千億円と上昇しました。)
2. 求められる対策
強い揺れが想定される瀬戸内海側には、日本の火力総発電量の約半分を生産する火力発電があり、西日本のほとんどの製油所が集中しています。よって、災害発生後にスムーズに電力供給をできるようにする復旧計画と事前防災設備の整備や燃料供給のためのサブライフライン(迂回路)整備やほかの地域への燃料分散備蓄など総合的な対策が求められています。
また東日本大震災のときのように、南海トラフ大地震においても各地で液状化現象が発生し、34都道府県で11~13万棟の家屋が全壊すると想定されています。液状化による経済的被害は莫大な金額になることが予想されるため、各自治体で早急な対策が求められていますが、地盤改良工事などの対策に多大な費用がかかるため、容易に進んでいないのが現状のようです。
<特集記事も随時更新中です‼ お楽しみに(^^)/ >
災害を知ろう! Part.9「余震について」
https://leisurely-home.com/feature_post/lets_learn_about_disasters-part-9/