防災士が解説する「今日の豆知識 ⑩(災害編)」 ~活断層について~
内陸地震の原因となる「 活断層 」
こんにちは! 防災士&災害備蓄管理士の Polkoです🐷
今日のまめ知識(災害編)は「活断層」についてです。内陸地震の原因と言われている活断層について解説したいと思います。
<活断層イメージ図>
※気象庁「活断層地震に備える(全国版)」パンフレットより引用
1. 活断層とは?
地面の表層(土)の下には固い岩石層があり、ここに大きな力が加わると、岩石層が割れてズレます。この割れてズレる現象を「断層」活動といい、その衝撃が震動として地面に伝わったものが地震です。そして「断層」のうち、この数十万年の間繰り返し活動していたり、将来活動すると考えられる断層のことを「活断層」と呼んでいます。
現在、日本では2,000以上もの「活断層」が見つかっています。また地下に隠れていて地表に現れていない「活断層」もたくさんあると言われています。
2. 活断層の特徴
活断層には以下ののような特徴があります。
①一定の時間をおいて繰り返して活動 ・・・ 普段は断層面が固着していますが、断層面を挟む両側の岩盤には常に歪みの力がかかっています。そしてこの歪みが限界に来た時に岩盤が破壊され、断層に沿って両側が互いに反対方向にズレて動きます。この動きによって地震が発生しますが、この時ひずみは解消されます。その後は活断層はまた動きを止め、次にひずみの限界がくるまでじっとしています。
②いつも同じ向きにズレる ・・・ 活断層にかかる歪みの力のもとはプレート運動です。その運動の向きや速さは長期的にみてほとんど変化しないため活断層にかかる力も変化せず、基本的には同じ動きが繰り返されます。活断層周辺の地形は、このように繰り返された動きの累積により形成されたもので、地形を見ることで活断層の動きの特徴を把握することができます。
③ずれの速さは断層ごとに大きく異なる ・・・ 活断層が1回動いて生じるズレが僅かであっても、それが繰り返されるとズレの量は累積して次第に増加します。このズレが増加していく速さ(平均変位速度)は断層ごとに大きな差があります。「平均変位速度」は、長期的に見た場合の活断層の平均的なズレの量を速さで示したもので、通常は1,000年あたりのズレの量で表します。これによりその活断層の活動頻度が分かります。
④活動間隔は極めて長い ・・・ 日本列島は内陸直下型の大地震が多く起こるため、活断層が頻繁に動く印象を与えていますが、実は日本列島に活断層の数が多いためで、1つの活断層による大地震発生間隔は1,000年から数万年と非常に長いのが特徴です。
一方、海溝型地震の発生間隔はこれよりずっと短く、例えば南海トラフを震源とする地震の発生間隔は100~150年程度であり、巨大地震が何回も起こっています。
⑤長い断層ほど大地震を起こす ・・・ 断層の長さが長いものほど、大きな地震を起こす可能性があります。これまでの日本の内陸地震の例を見ると、M7級の地震では長さ20km程度、M8級の地震では長さ80km程度の範囲にわたって地表のズレが発生しているものがあります。
3. 活断層の種類
活断層は、断層運動の様式によって以下の4つのタイプに分類できます。
<活断層の種類>
※国土地理院ホームページ「活断層とは何か?」より引用
4. 今後起こりうる可能性
前述のように活断層に起因する地震の周期は、短くて1,000年~長くて数十万年です。比較的周期の短い海溝型地震とは異なり、地震の発生時期や確率を予測することは非常に難しい状況です。日本列島には2,000本以上の活断層が確認されていますので、いつどこで内陸地震が起こってもおかしくはありません。
日頃の情報収集と避難準備を怠らないようにしましょう!
<特集記事も随時更新中です‼ お楽しみに(^^)/ >
災害を知ろう! Part.8「地震に関する情報について」
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