災害を知ろう! Part.9 「余震について」
大地震には必ず余震がある
大きな地震のあとに近接地域で引き続いて起こる地震のことを「余震」と言います。最初の大きな地震は本震、本震前に起こる地震を前震と言い、余震と区別されます。
特に震源が浅く規模の大きな地震の後には、必ずと言ってよいほど余震があります。
※写真はイメージです。
1. 余震のメカニズム
余震の起こる原因は、本震時に解放しきれなかった断層活動エネルギーの再放出と言われています。活断層(内陸地震)やプレート境界線(海溝型地震)における断層活動は、特に大きな地震の場合には一度に起こるわけではなく、震源域の両端や中間で遅れて起こるときがあります。この遅れて起こる断層活動により発生する揺れが余震となります。
2. 余震の規模と回数
余震の規模は概ね本震よりM1.0程度低い場合が多く、稀に本震に近いものや本震を上回る場合もあります。また起こる回数は、身体に感じる揺れとしては少なくて数十回~多いもので5,000回程度ですが、東日本大震災では10,000回を超える大規模なものでした。
そして余震が続く期間も数日から数カ月とまちまちであり、中には100年以上続くものもあります。(1897年濃尾地震・1945年三河地震など)
3. 余震という表現の問題点
防災情報において、「余震」という言葉が本震よりも小さな震動というイメージを抱かせやすい(誤解しやすい)表現でなのではないかとの指摘があります。
実際に気象庁では「余震」という表現を積極的には用いずに「大地震後の地震活動(余震等)」という表現を使っています。本震の後の余震は必ずしも小規模とは限りません。本震と同じ規模かもしくはそれよりも大きな規模の余震が来ることもありますので、大地震の後は充分に注意を払い、命を守る行動を取るようにしてください!!
●気象庁ホームページ <大地震後の地震活動(余震等)について>
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/aftershocks/index_whats_aftershock.html