災害を知ろう! Part.7 「日本周辺の地震活動について」
まずは過去の地震から学ぶ
日本列島およびその周辺では、過去に人的被害を与えた地震として、M6~7クラスの大地震が年1~2回程度、M8クラスの巨大地震が約5~50年に1度程度の割合で起こっています。東日本大震災のようなM9クラスの超巨大地震は過去に事例がなく、今後30年で発生する確率も3%未満と言われています。
こういった過去の地震のデータを基に未来に起こるであろう地震の確率を10年単位で予測することを「地震発生可能性の長期評価」と呼びます。この長期評価は過去のデータをに基づき算出されますので、新しい断層などが発見されたり過去の地震自体の規模や震度が更新された場合には、長期評価自体の情報も更新される場合があります。
1. 海溝型地震の長期評価について
下記の図からもわかる通り、海溝型地震の周期は数十年~数百年単位で発生しています。これら過去のデータを基に算出した今後30年間の長期評価はX~Ⅲの4段階に分類されます。
太平洋岸の千島海溝~南海トラフに至る非常に長い範囲で確率が最も高いとされるⅢランク予測の地震が非常に多いことが分かります。これらの地震は規模も非常に大きい(M7.5~M9.0程度)のが特徴です。
<主要海溝型地震の長期評価>
※地震調査研究推進本部事務局ホームページより引用
2. 内陸地震の長期評価について
内陸地震の特徴として、海溝型地震と比べて発生周期が非常に長いということが挙げられます。ですので今後30年の発生確率は海溝型地震と比べて非常に少なくなっています。ただ現在長期評価がなされている活断層(内陸地震の原因となる断層)は、日本にある約2,000本の活断層のうちわずか113本でしかありませんので油断は禁物です。むしろ近年は長期評価のない活断層で多くの地震が発生しており、長期評価のいかんに関わらずどの活断層でも震度5以上・M7クラスの地震が発生する可能性があると思って備えることが必要です。
<内陸地震の長期評価>
※地震調査研究推進本部事務局ホームページより引用
海溝型地震であっても内陸地震であっても発生の確率は時間の経過とともに上昇していきますので、常に政府が発表する最新情報に目を向けておくことが大切です。
下記リンクより地震調査研究推進本部事務局のホームページへアクセス可能です。※トップページ日本地図下の黄色枠で囲んだバナー4か所より確認できます。
●地震調査研究推進本部事務局ホームページ
https://www.jishin.go.jp/