防災士が解説する「今日の豆知識 ④(災害編)」~遠地津波について~
前触れもなくやってくる「遠地津波」とは?
こんにちは! 防災士&災害備蓄管理士のPolkoです🐷
朝晩は急に涼しくなりましたね(^^)
今日のまめ知識(災害編)は「遠地津波」についてです。
地震の揺れを全く感じないにも関わらず、津波だけがやってくることを「遠地津波」と言います。遠地津波は、数百km~数千km離れた場所で地震が発生しその揺れで原因で起こった津波が海を越えて反対側の沿岸部に襲来するものです。
ちなみに気象庁は、600km以上離れた場所から襲来する津波を「遠地津波」と定義しています。また遠地津波は震源地から直線的に伝わるものだけではなく、海底山脈の起伏や到達沿岸部の地形により思わぬ場所に被害を及ぼす場合がありますので注意が必要です。
観測手段や情報伝達手段がまだあまり発達していなかった時代は、遠地津波を予測する方法はほとんどなく、前触れなしに津波が突然襲来して甚大な被害を及ぼすことが度々ありました。1960年に南米チリ沖で起こったM9.5の超巨大地震では、津波が約22時間かけて太平洋を渡り日本列島の太平洋沿岸に襲来しました。この津波で北海道から沖縄までの広い範囲で142人の犠牲者が出ました。このとき気象庁が発表した津波警報は、津波の第一波が到達した後でした。
また2004年に起こったスマトラ島沖巨大地震(M9.0)よる津波では、インド洋沿岸諸国が被災し約23万人の犠牲者が出ました。特にスリランカやインドの沿岸部では、地震の揺れを全く感じずに逃げ遅れて被害が拡大してしまった状況で、遠地津波被害の典型例として記憶に新しいです。
現在では地球の裏側で起こった地震や津波でも、ネットやテレビのニュースですぐに情報取得が可能になりました。皆さんの日頃から防災意識を高めていただき、遠くの災害にも常に目を向けてもらえるようお願いします‼
※写真はイメージです。
<特集記事も随時更新中です‼ お楽しみに(^^)/ >
災害を知ろう! Part.4 「津波の特性について」
https://leisurely-home.com/feature_post/lets_learn_about_disasters-part-4/